
誰にだって忘れられない人がいると言います。
私にもふとした瞬間に思い出す淡い恋心を抱いていた時の自分の姿に、胸をきゅっと締め付けられることがあります。
「思い出として忘れる必要はないかもしれない」と思っていた頃、その彼と再会しました。
そして私たちは…運命のいたずらかと思いましたがそれでも私は彼に会えて幸せでした。
目次
学生時代にずっと片思いをしていた男性との再会
私には学生時代にずっと片思いをしていた男性がいます。小学生の頃から高校生までずっと大好きで、告白をしたこともあります。
しかし、告白をOKしてもらうことはなく、彼にとっては「ジャレて好きだと言ってくる女」という認識だったのかなと思います。何度も告白を断られていれば、「早く付き合ってよ」と冗談っぽく言ってしまうこともありましたから…
しかし、私は本気で彼のことが好きだったのです。
告白を断られて傷つくのが怖かったのかもしれませんね。
29歳になった今でも、彼のことをふと思い出しあの頃の気持ちに寄り添ってしまう自分がいます。
きっと、誰にでもいる忘れられない人は間違いなく私にとっては彼なのです。
愛してくれる男性と1年前に結婚した私
そんな私も1年前に結婚しました。
私のことを愛してくれる素敵な旦那さんです。
学生時代の気持ちをいつまでも引きずるのも大人として違うと思い、数人の男性とお付き合いをしたこともあります。
旦那は、心の底から私を愛してくれて、私も「この人の気持ちに応えたい」「愛されることは幸せなことだ」と感じ、結婚を決意しました。
淡い恋心を思い出すことがなくなったわけではありませんが、その回数は日々の忙しさや旦那からの愛情でグンと減ったように感じます。
私なりに幸せな結婚生活を送っていました。
子供はまだいませんが、旦那と二人で慎ましく暮らすことに喜びさえ感じていたので、あの日までは…
都会のど真ん中で偶然彼と再会しました
結婚してからも私は働き続けています。
ずっとしたかった仕事をしていて、仕事には誇りを持っていますので毎日の通勤ラッシュも苦ではありません。
辛いことがあっても仕事は私を評価してくれるので、遣り甲斐をとても感じています。
あるお客様の元に向かっている時に私の運命は動きました。
都会のど真ん中で忘れられないあの彼と再会したのです。
私も彼もすぐにわかりました。
「久しぶりだな!」と声をかけてくれた彼、時間が急速に逆回転するように学生時代に戻ったような錯覚を覚えたのです。
社会人となった私と彼、大人になったのですが再会をした瞬間は、毎日学校で顔を合わせていた時のような気分になってしまうものですね。
成人式以来にある彼はやはり素敵でした。
あの頃と変わらない彼がいました
スーツを着ている彼、社会人らしく髪の毛を短くして、姿勢よく自信を感じさせる彼ですが、「変わらないな」と思いました。
何というか雰囲気が変わっていないのです。
私の思い出による補正かなと思ったのですが、笑った時の顔や話し方、人を寄せ付けるオーラなどは全く変わっていないように感じます。
そして、彼の左の薬指には指輪。
「結婚したんだね」
とつい声をかけてしまいました。
彼もふと私の手を見て「お前こそ」と言われてしまいましたが。
東京に何人か仕事で出てきている人がいるそうで、今度みんなで集まろうと話しをして連絡先を交換しました。
地元から離れて出ている私が大都会で彼と再会したことには意味があるような気がして、その連絡先を大事に財布の中に入れました。
彼を想う切ない時間が増えたんです・・
それから彼を思い出し、想う時間が劇的に増えました。
仕事中でも自宅で旦那と過ごしていても、学生時代のことや再会した時のことを思い出して胸がキュッとなることを感じます。
若い頃の実らなかった恋はいつまでも残ると言われていますが、それを改めて実感しました。
愛してくれる旦那からの気持ちを裏切るようなことはしたくないと思う一方で「早く彼に会いたい」と思ってしまう自分、若干の自己嫌悪を感じます。
それでも自分の気持ちや湧き出る想いをコントロールすることは難しく、気付いた時には彼のことを考えてしまっていました。
「こんなに好きだったんだ」「でも私も彼も結婚してしまっている」ジレンマでとても苦しい時間です。
終電間近で彼を発見したのです
仕事が遅くなり、終電間近の帰宅となってしまいました。
旦那はすでに帰宅していて、そろそろ寝てしまう時間。
急いで帰らなきゃと思っている私の目の前に彼を発見しました。
浮足立つ私、声をかけない選択肢はありませんでした。
「今帰り?」彼は驚いていました。
でも「俺ら働きすぎ!もう腹減って、ちょっと付き合える?」と聞かれてたので、旦那の顔が浮かびましたが二つ返事でOK。
実際、私もお腹がペコペコです。
帰りはタクシーでいいやと腹をくくって再会した場所から近い居酒屋に入りました。
ずっと片思いをしていた男性と大人になって二人でお酒を飲むなんて不思議な気持ちですが、ドキドキする気持ちを抑えられません。
本当にあの頃に戻ったようです。
お酒を飲んでいろいろ昔話をしました
彼はビール、私はモスコミュール、焼き鳥や揚げ出し豆腐を注文してお話をします。
高校を卒業してからのことももちろんですが、お互いに共通の思い出である学生時代の話題が中心できた。
お酒の酔いが良い感じでまわっていたのか「あんなに好きって言ったのに一度も付き合ってくれなかったよね」と禁断の質問。
「俺も好きだったよ。でも最初は恥ずかしくて断って、それからは流れでOKしにくかったんだよな」
衝撃の告白です。
「私ずっと本気だったのに」涙が溢れ出そうになります。
ビジネスホテルでひとつになったのです・・
「ごめんな、今でも後悔してる」そう言って彼は私の手を握ってきました。
「行こう」
彼に連れられて入ったビジネスホテル。
彼からの熱い抱擁はさっきの言葉が嘘ではないことを証明しています。
酔ってはいてもお互いに理性を持っての行動だと自信を持っていえます。
あの頃繋がらなかった気持ちを今、しっかりと結びつけるように丁寧に私の体に触れてきます。
それは優しく、慈しみ、大事にされていることを感じます。
彼の興奮を表すものは最大な事を示していて、「早く…お願い…」と彼にしがみつくと、ゆっくりと私の中に入ってきます。
奥まで入ったところで「気持ち良過ぎ…」と彼はボソッと呟くと気持ちが爆発したように激しく腰をフルのです。
男らしい姿に気持ちが溶けてしまいそう。
快感と愛情の中で私は意識を手放したのです。
目が覚めた時には彼の腕の中、そして優しい眼差しがそこにありました。
W不倫の関係になったふたりはこれからどうなるの?
朝を迎える前に私たちは別れて帰宅しました。
「これからどうなるんだろう」「彼への気持ちを抑えきれない」不安で仕方ありません。
以前から知っていた電話占いを思い出しました。
彼の本気さを知りたくて、透視が得意な鑑定師の先生に旦那が起きる前までに話しを聞きたかったのです。
すぐに電話をして話しを聞いてもらいました。
「運命は決められたものと自らが作り出すものがあるの。その彼とのものはこの世に生まれる時にすでに決められていたもの、そして旦那さんとのものはあなたが作りだしたものよ。そこに答えがあるわね」
彼のことを忘れられなかったことに合点がいきました。
彼もずっと私を想っていてくれたのです。
夫婦のことがあるので、それらについてはこれから考えていきますが、私と彼は離れるべきではないということが分かったことで、私は自分の気持ちに自信を持つことが出来たのです。


